日本MIT協会
有効性が確立した MIT-J を万人に届けるために

発起人
- 会長:関啓子(三鷹高次脳機能障害研究所 所長)
- 副会長:辰巳寛(愛知学院大学心身科学部教授、ST’s café代表世話人)
- 事務局長:佐藤正之(元・東京都立産業技術大学院大学 認知症・神経心理学講座 特任教授、現・国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター もの忘れセンター 医師)
- 田部井賢一(東京都立産業技術大学院大学 助教)
- 張本浩平(株式会社gene代表取締役 理学療法士)
- 鈴木峰貴(株式会社エスコアール代表取締役)
- 織田敦子(フリーPRコンサルタント)
- 白石真
- 重岡大介
活動目的

私たちは、脳卒中や脳梗塞等で失語症となり非流暢な発話の改善を望む皆さまが少しでも伝わる喜びを身近に感じられるよう、MIT日本語版(MIT-J)の研究、開発、実践の育成支援をおこなっています。 ご本人、ご家族、地域社会、さらには臨床現場となる医療教育の領域において積極的に展開・普及活動をすることを目標としています。 ※MIT(Melodic Intonation Therapy:メロディック イントネーション セラピー)とは、運動性失語症・非流暢性失語症の発話機能改善を、複数の音楽的な要素を用いて促進する技法のことです。 1970年代初めの開発以来、多くの研究がなされ、米国神経学会のガイドラインには失語症に対する有効性が記載、エビデンスも原典の英語では確立されています。 日本にも1980年代に導入されましたが、患者や言語聴覚士からのニーズは高いにも関わらず、手法を文章で説明することが困難なことから、臨床現場では広く普及するには至っていません。
設立趣旨
本邦には失語症患者が 50~100万人いるとされる。数値に倍もの幅があるのは、多すぎて数えられないからである。失語症の原因のほとんどは脳卒中である。本邦では毎年、約 30万人が脳卒中を発症する。脳は一度損傷を受けると完全に元通りになるのは困難である。つまり、患者はその後の人生を、失語症を抱えたまま過ごすことになる。
1970年代に米国で、音楽的要素を活用した新しい失語訓練法が発表された。メロディックイントネーションセラピー (MIT) である。MITは失語症の発話障害への有効性が確立している。原法である英語とは言語構造の異なる日本語に対応したMIT日本語版 (MIT-J) が、本協会の関会長により1983年に発表され、原法と同様の効果を持つことが報告された。しかし、MITは本邦の臨床現場で広く行き渡ってはいない。その最大の原因は、MITの“肝”とでもいうべきところが文面では伝わりにくいことである。MITを広めるためには、オンラインや実地を交えた講習制度が必要である。しかも継続的に活動を確保するためには、機能的・経済的に自立した仕組みが求められる。
有効性が確立した MIT-J を万人に届けるために、日本MIT協会は設立された。世の中が発展し高度に細分化された現在、医療の問題といえども医療界だけで解決することは難しい。本協会の理事の構成は、医療・福祉のみならず、医療器具や講習会メーカー、さらには音楽イベント会社に所属する者にまで及ぶ。彼ら・彼女らに共通するのは、自らがもつ能力を世の中のために役立てたいという熱い思いである。それぞれ様々な能力を持ち思いを同じくする者が、問題解決に力を合わせていく。
本研究会の目的は以下の通りである。
① MIT-J の講習制度の設立・運営
② MIT-J のエビデンスの確立
③ 一般市民への高次脳機能障害の啓発
本研究会の活動が、失語症を患う人とその家族ならびに高次脳機能障害に関係する人々のお役に立てれば幸いである。
日本 MIT 協会事務局長
佐藤正之
(東京都立産業技術大学院大学 認知症・神経心理学講座 特任教授)

活動実績

MIT-Jオンラインセミナー開講
リハノメにて配信中
https://www.gene-llc.jp/rehanome/mit-j/
MITトレーナー実地研修
第1回 (2022年 10月29・30日) 東京都・上智大学にて
第2回(2023年8月26・27日) 愛知県・愛知学院大学にて
第3回 (2024年3月23・24日)大阪府・関西医科大学にて
第4回 (2025年1月25・26日)埼玉県 ・国立障害者リハビリテーションセンター学院にて


MIT-J実践セット制作・販売
https://escor.co.jp/products/products_item_mit_j.html
日本音楽医療研究会 第18回学術大会 協賛
2025年3月9日開催 愛知学院大学にて
大会長:辰巳寛副会長
佐藤正之事務局長講演
MITトレーナー2名、MITーJに関する症例発表
